リレーアタックと言う、車両盗難手法があります。

オーナーが持つインテリジェントキー(スマートキー)から漏れ出る電波を増幅、中継(リレー)してクルマに照射することにより、いとも簡単に車両を乗り逃げされてしまう。
場合によっては、家に保管してあるスマートキーから漏れ出る電波で被害に遭うこともあり…

その対策方法について考えてみます。

まぁ…盗難車両ランキングなんかを見ると、セレナは大丈夫っぽいですけどねー(*’ω’*)
アルミホイル編空缶編スイッチ編(このページ)の3本立てです♪



アルミホイル編空缶編でリレーアタック対策を考えた後で、何とか本当に電波を遮断出来ないかなーと。

そうは言っても、一応電波法が適用される電波の送信装置なので、回路的に改造しない手法で行います。
…どこまでを改造と言うのか、ってところもありますけどね。

スマートキーの内部では、電池の(+プラス)側は黄色四角の端子を介して、基板側の赤四角の端子に伝えられています。
ここを何とかすれば、電源のON/OFFができそうです。

スマートキーの分解方法はココ



電波遮断…電源遮断スイッチを模索。
手持ちのスイッチでは大きすぎるし、今回の『簡単に押せて意図しない時はOFFになる』目的に合うものを。

写真のスイッチセットを購入。



2個しか使わないので、こんなに要らないんですけど…
秋葉まで買いに行って店を探し回って…なんて事を考えれば、1400円で色んな種類を試せるので電車賃だと思って購入。

結果、当初使おうと思っていたスイッチでは幅が大き過ぎて使えなかったし、10種類が役立つ結果に。
採用されたのは、赤丸のスイッチです。



もう一つ準備したのはコレ。
裏面に両面テープが貼られた、銅箔テープ
他にも数種類ありましたが、エンボス加工で端子の接触に役立ちそうなのと、信頼の3Mブランドを採用。

これもほんのちょっとしか使わないのに(‘ω’)



幅10mmの銅箔テープの先っちょに、赤丸の通り予備ハンダしてから、緑丸のように0.18mmのUEW(ポリウレタン銅線:エナメル線)をハンダ付け。



最初、家にあるアルミテープでイイじゃん、って思っていたんですが、アルミテープにハンダを乗せるのは超難しいんですよね。
銅箔テープを買っておいて良かったです。

2本のUEWをハンダ付け完了。
UEW線は薄い塗料状の絶縁膜がありますが、ハンダで熱する事により絶縁膜が溶けて無くなり、その部分が導通しハンダ付けできて便利です。



ハンダした銅箔テープを必要な大きさに切ったところ。

だいたい、8㎜×3mmくらいのを2枚使います。
目分量で適当に切り出しました。



切り取った銅箔テープを、セロテープの粘着面を上にしたところに、銅箔テープの粘着面を下にしてペタリと置きます。

基板上への固定は、色々考えてみたんですけど…セロテープで行います。



上↑の写真で銅箔テープを貼り付けたセロテープを表裏逆に置いて、



そこにもう一枚の銅箔テープを貼り付けします。
先に貼り付けた銅箔テープと全く同じ場所に重ねて。

基板と端子の間に挟むので、厚さは出したくなく…UEW線が左右逆から出るようにしました。



銅箔テープを重ねて貼り付けしたところ。
これで、

銅箔テープ
セロテープ
銅箔テープ

のサンドイッチ構造が完成。
基板に貼り付けるので、基板側にセロテープの粘着面とします。



スマートキーの、電池端子が当たる基板側の端子に重ねて貼り付け。
セロテープですから、大した固定にはなりませんが、電池の端子に挟まれる構造ですので大丈夫かな、と。
自己責任で。

これにより本来は接触する電池の端子と、基板の間がセロテープで絶縁され、スマートキーの電源が切れた状態になります。
引き出した2本のUEW配線をスイッチなどで繋げば、基板に電源が供給されてスマートキーが使用できる状態となります。



アップで見るとこんな感じ。
銅箔テープが、他の基板上の端子や部品に触れていない事を確認します。



UEW配線は、スマートキーのケースの外に引き出します。
UEW線は、絶縁塗膜で絶縁されていますが、銅箔テープを貼ったすぐ下に見えている大きな電池端子に挟まれたりするとショートするかも知れないので、避けておきます。

電池が収納されている、フタ?側の赤四角で囲った所に、フタを固定するツメがあります。
UEWがここを通ると切れてしまいそうなので、ツメを避けた赤丸辺りから引き出します。



こんな感じで、単純にツメを避けただけでケースから引き出しておいて…



パチンとスマートキーを組み立ててしまいます。
スマートキーのケースに挟まれる所では、UEW線が重なった状態にならないように注意しました。



UEW線を、15mm位残して切断したところ。



使用するスイッチの仕様を調べました。
スイッチ裏面の端子は4か所。

写真の上下2箇所の端子同士は導通していて、スイッチを押した時に左右2つの端子が接触する仕様でした。



小さなスイッチにハンダする時は、手が3本欲しくなりますねー
セロテープでスイッチを貼り付け 固定し、ハンダ付け。



スマートキーから引き出しておいたUEW線をハンダ付け。



ハンダが済んだら、こんな風にUEW線をまとめて…
少々クシャっとしていて見た目がアレですが、ここは仕方ないっすね…



セメダインスーパーXGを使い、スイッチ本体とUEW線もボンドの中で固めてしまいます。
もうちょっとキレイにしたいですが、スイッチのケースや基板に対して無加工で行うには、こんな方法しか思いつきませんでした。。



完成した、電波(電源)遮断スイッチ付きスマートキー。
基板(無線装置)に対する改造は施していません。
ケースも同様です。

スイッチの位置は、使う時の事を考えて使いやすい所にしても良いと思います。
動作状況はこんな感じ↓



こんな風に、スイッチを押した状態の時だけスマートキーの機能が使用できます。
このスイッチを押した状態で、ロック/アンロックリクエストスイッチを押すか、スマートキーのボタンを押せば操作可能です。


キーIDが正しくありません
クルマに乗り込んで いつも通りブレーキを踏みつつエンジンスイッチを押すと、
『キーIDが正しくありません』表示になりスタートできません。


インテリジェントキーをエンジンスイッチに接触させてください
クルマ側では、スマートキーが電池切れの時と同じ挙動になります。
『インテリジェントキーをエンジンスイッチに接触させてください』表示も出ます。
今回取付したスイッチを押しながらエンジンスイッチを操作するか、もしくはスマートキーをエンジンスイッチに接触させた状態で押すことによりエンジンをかける事ができます。


キーが見つかりません
スイッチを押していない時は、スマートキーは電池を抜いているのと同じ状態で電波は出ません。
現状のリレーアタックの手口に対する対策としては万全と言えるのではないでしょうか。

ただし、車両側では常にスマートキーの電池切れと同じ挙動ですから、ドアを開け閉めすれば『キーが見つかりません』表示と共に、”ピッピッピッ”と警告音が鳴ります。
やはり、利便性とセキュリティーは常にトレードオフの関係にあるんですね…

参考にされる方は自己責任でお願いします。