コンデンサを交換しても色が変(七色)なスーパーファミコン修理

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子どもが、元祖ファミコン(改)で ドラクエ4をプレイ。
もうすぐクリアするので、終わったらドラクエ5、ドラクエ6をやりたいと言い出し…
それならスーパーファミコンだな、って事で出してきたものの…


 


電源は問題なく入る、赤い電源ランプも点くものの、
画面は写真の通り。
しかも、この画面も一瞬しか表示できず、
チラチラ点滅、流れてしまってすぐに真っ暗な画面に戻ってしまう。


 


スーファミに限らず、古い家電製品には良くある不具合、コンデンサの不良でしょう!
って事で早速分解。
分解には、特殊ドライバーが必要です。
本体用とカセット用が2本セットで5~600円で買えます。


 


内部は普通の+プラスドライバーでどんどん分解できます。


 


ヒートシンク(放熱版)も外すと、コンデンサにたどり着きます。
今回の映像関係(コンポジット/S端子)は赤で囲ったところ
16V100μF 2個、×2系統で4個。
すぐ上の、緑で囲ったところが、音声(オーディオ)出力用。
16V10μF 2個
右側の青で囲ったところが、音声(オーディオ)アナログミキサー用。
16V10μF 1個
左側の黄色で囲ったところが、電源用。
25V33μF 2個

原因が分からず映像不良が回復しなかったため、
上記の9個のコンデンサ全てを交換しました。
しかし今回の修理に
本当に交換が必要だったのは、映像系のコンポジット出力用2個のみと思われます。


 


映像系コンポジット出力用コンデンサ(16V100μF)はこの2個です。
電解コンデンサですので、極性(プラス/マイナス)の向きがあります。
写真で言うと右側の、黒く塗られている方がマイナス(-)です。
新しい電解コンデンサを取付する時に極性(向き)が分かるように記録しておきます。


 


表面実装タイプのコンデンサですが、取り外しはラジオペンチで回すと簡単との事。
ラジオペンチでつまんで、左右に回転させると…


 


ポロっと取れました。
確かに簡単に取れる!と思って調子に乗ったのか!?↓


 


2個目のコンデンサも回転させて取り外ししようとしたら…
矢印部分、マイナス(-)側のパターンが剥がれてしまい…
今年一番驚きました。。。


 


仕方ないので、プラス側をハンダごてを使って外すと…


 


マイナス側のパターンが…無くなってますね。。。
調べてみると、この部分のパターンは
コンデンサからの液漏れで壊れる事が良くあるようです。
あるある事例で少しだけ安心?しました。
復旧方法も説明しておきますね。


 


剥がれてしまったパターンは、赤く書いた部分です。
後でコンデンサの足の切れ端(針金)を使って再建します。


 


パターンに残った古いハンダは、カサカサでボロボロになっているので、
新しいハンダを追加しつつ、ハンダ吸い取り線で吸い取っておきます。
ハンダや、吸い取り線はケチらずに使うのが上手く進めるコツだと思います。


 


パターンがキレイになったので、壊してしまったパターンを再建します。
赤線部分を作り直しますが、その接続先は
基板の穴(スルーホール)を通って基板の裏面に繋がっています。


 


拡大すると、この穴(スルーホール)です。
ここに、コンデンサの足などの針金や、スズメッキ線などを差し込みます。


 


基板の裏側を見ると、ここに出てきます。
上向きに曲げておいて…


 


すぐ上にある、「R33」と書かれたチップ抵抗の下側にハンダ付けします。


 


ハンダ付け完了。拡大すると、こんな感じ。
チップ部品は小さいので熱が回りやすく、下側だけを熱しても
上側のハンダまで溶けてしまいチップ部品が外れる事があります。
短時間でハンダ付けするようにしました。


 


基板の表側のコンデンサの足(スズメッキ線)は
こんな感じで曲げておきました。


 


新しい電解コンデンサを取付します。
準備したのは、表面実装(SMDタイプ)ではない、普通の電解コンデンサです。
安価で入手しやすく、取付もしやすいと思うのでこちらをおススメします。
16V100μF、マイナス側に白い印がありました。
向きを間違えないように。
コンデンサの足は、取付しやすいように曲げてあります。


 


プラス側の足は短く切って、ここで基板にハンダ付け。
マイナス側の足は、壊れたパターン代わりにするので長いままにしてあります。


 


マイナス側の足は、手前で本来のコンデンサのパターンにハンダ付け。
長い足の先を、基板の裏側に接続した足(スズメッキ線)にハンダ付け。


 


2個目のコンデンサも、極性に注意して取付。
赤丸のところでプラス側の足を基板にハンダ付け。
青丸のところで、基板裏と繋がっている足にハンダ付け。
余分な足を短く切れば、壊れたパターンの再建とコンデンサ取付完了です。


 


交換完了で、元通り組み立てたスーパーファミコンを起動。
真っ暗で白黒表示、さらに流れていた画面は、
カラーで流れずに表示されるまでに改善されたものの…
どうみても色が変です。。。
チラチラして見にくいし、「七色」な感じでおかしい。
レインボーカラーマリオですなw


 


コンポジット出力用のコンデンサだけではダメか?
って事で、S端子用の映像出力コンデンサ2個、16V100μFも交換。
…起動してみたけど、ゲーム画面に改善なし。。。


 


アナログミキサー用の16V10μFコンデンサ1個も交換してみたけど…
そもそも音声系ですからね…
…起動してみたけど、ゲーム画面に改善なし。。。


 


電源のコンデンサがあった!
25V33μF、2個交換してみたけど…
期待を裏切り、ゲーム画面に改善なし。。。


 


ここは音声出力用のコンデンサだから…
交換してもダメだけど…と思いつつ16V10μF2個を交換。
やはりゲーム画面はレインボーカラーのままでした。

取付したコンデンサは固定していませんので、
できればカプトンテープなどで貼り付けするなど固定した方が良いでしょう。


 


映像系で考えられる事…
AV MULTI-OUTコネクタの取付部分のハンダをやり直し…
新しいハンダを追加しつつ、溶かして再ハンダ。
効き目ありませんで…「七色」「ちらちら」画面のままでした。。。


 


子どもの前で、こんなの簡単に直るんだぞ!
…と始めた修理が、まさかの挫折!?

スーパーファミコンは、ストリートファイターⅡが流行っていた頃
徹夜で友達と遊んだ記憶があります。
その頃、ゲームセンターのアーケード版には
ゲームスピードの速い「TURBO」が出ていました。
スーファミでコレが出来ないだろうか…
そんな時に某誌で見かけた記事により、水晶振動子の交換、
「ターボ化」改造を実施して遊んでいました。
テレビ側の垂直同期も調整する必要があるし、白黒画像だけど…
スピードの速いストⅡがスーファミで実現できて感動的でした。

ん?白黒画像?画面の色がおかしい?
もしかして…と思い…


 


スーパーファミコンの水晶(クリスタル)はココにあります。
実は…基板の金属カバーを外さなくても、ちゃんと調整できるように
ボリュームの上に穴が開いてたりするんですね♪


 


矢印の部品が、21.4MHzの水晶(クリスタル)
その隣に見える赤丸の部品が、微調整ボリュームです。
通常、調整する箇所ではないので、むやみに回すと壊れます。
回す時は、最小限の調整で、力を入れずにそっと行います。


 


調整には、回路に影響を与えにくいセラミック製ドライバーを使用しました。
普通の精密ドライバーでも可能とは思いますがー

調整は、画面を映した状態でボリュームを回してみる、です。
回す前に、元に戻す事も考えてボリュームの最初の位置に印をつけました。


 


だいたい90°くらい、左(反時計方向)に回したところで、
正常なゲームの色になりました!
子どもも見ている前で直ったので「パパ すげー!」でした。

コンデンサを交換してみてもゲーム画面の色がおかしい、
色が変、色が七色(笑)、色がレインボー、ちらちらする などの場合は
この水晶(クリスタル)横のボリュームの調整をお試しください。

作業は全て自己責任で。
この記事を参考にされたことで起きるすべての事は、ご自身の責任でお願いします。


 

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