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暑くなってきた2024年6月。
なんかこう…エアコンの効きが悪い。
納車から約8年を経過しており、エアコンの冷媒ガスが抜けてるのかな…
と言う事で、ガスの補充を自分でやってみます。
最初に、自分のクルマに適合するガスを調べます。
クルマにより記載場所が違いますが、ほとんどの場合ボンネット内にステッカーが貼られているようです。
C27セレナの場合は、ボンネットの裏面、白く囲ったところにありました。
ステッカーにはこう書かれていました。
HFC134a 800g
…エアコン冷媒ガスの種類は「HFC134a」
…標準充填量は800グラム
GWP 1430
…地球温暖化係数は1430
…CO2と比べた温暖化係数1430倍!
PAG
エアコンオイルはPAGが適合
大気放出禁止、廃棄時要回収
…地球温暖化ガスですので、大気放出禁止が法律で決められています。
適合するエアコン冷媒ガスを補充できるホース(チャージャー)と
ガス200g×2本のセットを購入しました。
お値段、3980円。
エアコンの冷媒ガス缶は、初めて見ましたが…
当然?スプレーにもなっていないし、穴が無く不思議。
缶の上のこの部分に、ホースを取り付けた後、穴を開けて使います。
補充用のホースはこんな感じで約60センチの長さ。
途中に圧力計が付いています。
一応、接続各部にゆるみなどが無いか確認。
圧力計はこんな感じで、いーっぱい数字が書かれています。
正直、どこを見ればよいか全く分からなかったのですが…
調べてみると、一番外側のここの数字を見れば良さそうです。
この部分の単位は、「kg/㎠」となっていました。
購入した冷媒ガス補充キットには、「缶切りバルブ」なんて呼ばれる
この赤いバルブの付いたコネクタ?が入っていました。
赤矢印部分に、冷媒ガス缶を取付。
青矢印部分に、圧力計付きのホースを取付します。
この赤いバルブを回すことにより、冷媒ガス缶に穴を開けたり、
ガスの流量を調整する事が出来ます。
赤いバルブを完全に緩めた状態(反時計方向にいっぱい回した状態)
真ん中に見える、缶に穴を開ける針が引っ込んでいます。
この状態にしてから、冷媒の缶を取付します。
赤いバルブを完全に締めた状態(時計方向にいっぱい回した状態)
真ん中に見える、缶に穴を開ける針が飛び出しています。
冷媒の缶に、穴を開ける事ができます。
缶切りバルブに、圧力計付きのホースを取付しました。
手でクルクルと締め付けるだけで簡単でした。
ホースの反対側には、大きめのコネクタ?が付いています。
ここをクルマのエアコン配管に繋ぎます。
外側が外れ防止のロックになっています。
取付、取り外しの時は、外側をこのように引いてロックを外しつつ押し込む、
又は引き抜けばOKです。
冷媒ガス缶をバルブに取付します。
缶にネジが切ってあるので、くるくる回して取付するだけです。
缶切りバルブの、針が引っ込んでいるか確認してから
くるくるして取付しました。
冷媒ガス缶の取付完了。
これでガス補充作業の準備完了です。
いよいよ、クルマにガスを補充していきます。
C27セレナの場合はボンネットを開けたこの部分に、
エアコンの配管がありました。
水色のキャップが2つあります。
片方が「H」と書かれた高圧側、
残りが「L」と書かれた低圧側です。
ガス補充は低圧側のキャップを外して行います。
間違えないように…ですが、コネクタ?の大きさも違うので
「間違えられない」と思います。
低圧側の水色キャップを外したところ。
キャップを外す時、ほんのちょっとだけですが「プシュっ」と言いました。
微量ですが、ここからもガスが漏れるようです。
取り外した、低圧側のキャップ。
「L」ですね。
準備しておいた、ガス補充用ホースをつなぎます。
この時、クルマのエンジンは停止状態です。
先に紹介した通り、コネクタ?のロック部分を引きながら、
配管に押し込みつつロックを離す感じです。
この作業が難しい、分かりにくいと書かれている方も居たのですが、
ワタクシの場合カチッと分かりやすく取付出来たため、何も迷いませんでした。
コネクタを引っ張ってみて、簡単に外れない事を確認しました。
補充用ホースを繋いだだけですが、圧力計が振れています。
エンジン停止中で、約4.5kg/㎠くらい。
これ、一見ガス補充が必要無いような圧力に見えますが…
ここで忘れずに、接続したガス補充用ホースの中に入っている、空気を抜く作業
通称「エアパージ」を行いました。
やり方は簡単で、補充用ホースに取付してある冷媒ガス缶を一度緩めます。
すると、クルマ側の配管にかかっているエアコンガスの圧力で
ホース内の空気が押し出されます。
一瞬、「プシュっ」と空気が出ればOKです。
すぐに元通り、冷媒ガス缶を締め付ければ、エアパージ完了です。
長時間緩めたままにすると、エアコン内のガスまで漏れ出てしまいますので注意です。
また、この作業を忘れると、ホース内にある空気がエアコンガス内に入ってしまい…
冷えないだけでなくエアコン機構にも負担となるようです。
エアパージ後も、圧力計は4.5kg/㎠程度で変化はありませんでした。
ここでクルマのエンジンをかけます。
圧力計の数値は、約1.4kg/㎠程度でした。
クルマのエアコンをフル稼働状態にします。
窓を全開にして、エアコンの設定を
・最低温度設定(18℃)
・風量最大
・内気循環
にします。
作業前後の効果を測るため、エアコンの吹き出し口に温度計を突っ込んで
温度測定を実施しました。
その温度…なんと…25.2℃
エアコン始動直後ではなく、10分程度稼働させた後です。
この日の気温は、26℃程度でしたので、エアコンの冷却能力はほぼゼロ?
全然効いていないと言って良いでしょう。
冷媒ガスを補充するのですが、この時エンジンの回転数を
1500回転程度にすると良いそうです。
腰が重い…&超めんどくさがりな
ヨメを呼んで、回転数を1500回転に保つようにお願い。
すると、圧力計の数値は少し下がって約1.0kg/㎠程度でした。
やはりエアコンガスの圧力としては、かなり低いようです。
外気温30℃の場合の目安は2.1kg/㎠程度のようです。
気温 | 20℃ | 25℃ | 30℃ |
低圧側適正圧 | 1.4kg/㎠ | 1.7kg/㎠ | 2.1kg/㎠ |
許容範囲 | 0.9~1.8kg/㎠ | 1.1~2.2kg/㎠ | 1.5~2.5kg/㎠ |
車種やガスの種類、条件により違うかもしれませんので
参考にされる方は全て自己責任で確認してから実施してください。
缶切りバルブを締め込んで、冷媒ガス缶に穴をあけます。
この後は、冷媒ガス缶を横にしないように注意します。
液化したままのガスが配管に入ると、
最悪コンプレッサーが爆発する事故につながります。
穴が開くと、小さくプチュっと音がして圧力計に変化が。
バルブを締め込んだままではガスが十分に出ないようでしたので、
バルブを緩める事で圧力計が大きく振れてガスがエアコン内に入っていきます。
ゆっくりバルブを緩めないと、急に圧力計が大きく振れて怖いです。
冷媒ガスの缶は急に圧力が下がるため、キンキンに冷たくなっていきます。
ガス缶を倒さないよう注意しながら、少しだけ振ったりしながらガスを補充しました。
しばらくすると、圧力は上がらないけれど
ガス缶の中には液化ガスが残っている状態になりました。
40℃程度のお湯を手桶に準備して、ガス缶を温めました。
40℃以上での加熱は危険らしいでやめましょう。
15分程度で、目標の2.5kg/㎠に近くなってきました。
ガス缶の中も、液化ガスは無くなったため、バルブを完全に締めました。
ガス注入中は、エンジンの回転数をずっと1500回転付近に保っていたヨメ様。
微妙なアクセルワークは意外とツラかったらしいです。
そして…最低温度設定、風量最大、内気循環でガスを補充した車内に居たので、
「さ、寒い~!!!!」と震えていました。
1500回転しばりを解除し、普通のアイドリングに戻したところ
圧力計は約2.8kg/㎠程度に上がりました。
よく考えると…ずっと1500回転に保つ必要は無いのかも?
圧力測定時に、1500回転程度で確認すれば良いような気もします。
エンジンを停止すると、圧力はさらに上がり、
約4.0kg/㎠程度になりました。
ガス補充前は4.5kg/㎠程度でしたので、それより下がった?
何故か分かりませんが、あまり気にしない事にします。
ガス補充用ホースを外します。
ロック部を引きながら、引き抜くと簡単に外れました。
…ガス缶の中に液化ガスは残っていないと思いましたが、
意外にガスがプシュー!シュー!と抜けて驚きました。
缶切りバルブを完全に締め切っていましたが、
針を刺した状態でガス缶を密閉する事はできないようです。
大気放出したくなくても、こうなるとどうしようもありません。
…と言う事は、200グラムのガス缶は最後までしっかり使い切るべし!ですね。
エアコン配管の低圧側に、元通り水色のキャップを
忘れずに取付して完了です。
で、エアコン吹き出し口の温度を再測定。
12.7℃と、最初の25.2℃と比較してー12.5℃!!!!
大満足の結果でした。
作業から約2週間が経過しましたが、問題なく良く冷えるようになりました。
残った冷媒ガス1缶は、19年モノのコペンに注入しましたが、
こちらも驚くほど冷えるようになりました。
もしも、一時的に冷えるようになってもすぐに戻に戻ってしまう…場合は…
エアコンのどこかから、ガスが漏れている可能性があります。
そんな時には、ドクターリーク(PAG用)というカーエアコン専用の
「漏れ止め」「エアコンオイル」「漏れ箇所特定のための蛍光剤」の
トリプル機能のある製品があります。
これを注入して様子をみる事をおすすめします。
ドクターリークには(POE用)もありますので間違えないように…
エアコンガスやオイルの種類を間違えると深刻な問題を発生させ、
エアコン機構を全交換が必要になる場合もあるそうです。
適合の確認は、確実に行いましょう。
参考にされる方は、全て自己責任でお願いいたします。
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