クルマの電気、電装を触る際に、必須と言っても良い端子、
ギボシ端子の使用方法です。
ギボシ端子の基本的な使い方と、便利な配線分岐の方法を紹介します。
ハンダ付けよりお手軽、エレクトロタップより確実に接続可能。
ギボシを覚えるとクルマの電気イジリの幅が広くなるのでオススメです。
ある方からのご質問を受け、
ギボシ端子の詳しい使い方をご紹介してみます。
まずは必要な工具です。
赤い柄の大きい工具がギボシペンチ。
ロブテックス FK1というヤツで、
1700円くらいで買えます。
あ、端子とセットで1000円位のモノもありますが、
作りが良くないのでちゃんとしたのがオススメ。
黄色い柄の小さい方がワイヤーストリッパー。
VESSEL製、No.3500E-2
配線の被服部分だけを簡単に剥ぎ取ってくれます。
コレは無くても作業可能ですが、
スピードが3倍になりますのでオススメです。
2500円くらいで買えると思います。
ギボシペンチの端子をカシメる部分。
この形のものを使います。
両方の刃に半円形の切り欠きがあり、
その部分に導線を挟む事により被服部分だけを
剥く事ができます。
使うギボシ端子はこんな物があります。
①ギボシ端子メス
②ギボシ端子オス
③ダブルギボシメス(オスが2本接続できます)
④クワ型端子(アースを取る時などに使います)
端子の形は違っても、配線への取り付け方法は全く同じです。
ココではギボシ端子メスを使って説明します。
端子部分を良く見ると、2つのツメが2組
写真のようになっています。
赤線で囲った部分で導線部分をカシメ、
緑線で囲った部分で被服ごと配線を押さえます。
コレ、ホントに忘れやすいのでご注意をwww
ココでは0.5sqという太さの配線を使いました。
ワイヤーストリッパーの「1.0MM」の所を使っています。
写真のように挟んだまま、反対側の配線を引っ張れば…
だいたい8~10ミリほど
導線が出ていればOKです。
何故かというと、0.5sqほどの太さの配線だと、
細すぎて端子から抜けてしまうからです。
1.0sq以上の配線では、コレは必要ないと思われます。
赤い線の部分に配線の被服の端を合わせます。
ツメが割れている手前の方に、
ギボシペンチの2つ山になっている方を合わせて
「1.25」と書かれたペンチの一番小さいトコで
ギュッと握ります。
ここで配線が抜けたり、
動いたりしないか、確認しておきます。
根元の被服部分もカシメます。
同じようにツメの割れている方に
ギボシペンチの2つ山になっている部分を合わせ、
「5.5」と書かれた、
ペンチの一番大きいトコでカシメます。
緑丸のところで、被服と一緒に配線自体が押さえられているのが分かります。
ココでも配線がシッカリ固定されている事を確認します。
ちなみに、この2か所の端子を一度でカシメられる圧着工具もあります。
tacomaは↓これを使っています。
便利過ぎてフツーの工具には戻れません。
…ただし、超狭い場所での圧着は、やりにくいので普通の圧着ペンチを使っています。
両方持ってると便利ですね。
ちなみに…
メスのギボシは端子部分がスリーブに完全に隠れるので、
電源側=クルマ側 にメスのギボシを取り付けます。
オスのギボシはメスのギボシと接続されていない状態ですと、スリーブを被せても端子部分が露出しています。
もしココに電源(+)が来ているとボディーと接触した場合にショートします。
オスのギボシは電源を供給される
機器側に使うようにします。
こんな感じ。
結構固いですが、シッカリと差し込みます。
あ、写真は分かりやすいようにスリーブを外した状態で撮影しました。
ココで応用編。
ギボシ端子を使って、配線を分岐させて見ます。
コレを使うと、電源などを簡単に分岐して使うことができます。
まずは配線を2本用意し、先を5ミリほど剥きます。
あ、そうそう、スリーブはくれぐれも忘れずに入れて置いてください。
配線2本を一緒に通しますので、ちょっとキツイですが、2本まとめて矢印の方向から入れると簡単です。
その配線の反対側に、それぞれメスのギボシ端子を取り付けます。
コレで分岐配線の出来上がり♪
同様のものが売られていますが、
カナリ高いので作った方がイイですよ!
…メスのギボシの代わりにダブルギボシを使うと、
この方法で配線4分岐できます☆
その辺で普通に売ってないので、入手が面倒ですが、
ものすごく便利です!!
もっと簡単に配線が分岐できる、
エレクトロタップの使い方はコチラ
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